【インタビュー】レーシングカーに命を吹き込む「カーラッピング」…デザインに込められた想いとは? | Bartendergames- bartendergames.info

【インタビュー】レーシングカーに命を吹き込む「カーラッピング」…デザインに込められた想いとは?

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【インタビュー】レーシングカーに命を吹き込む「カーラッピング」…デザインに込められた想いとは?
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6月に行われた「ピレリスーパー耐久シリーズ2018 第3戦 富士SUPER TEC 24時間レース」において、TCRクラスで初勝利を達成した「Audi Team DreamDrive Noah」の75号車。

先行するライバルたちにトラブルやアクシデントが多発する中、序盤から堅実な走りを徹底していた75号車が最終的にトップに浮上。24時間ノートラブル&ノーペナルティで683周を走り切り、クラストップチェッカーを受けた。



そもそも、このAudi Team DreamDrive Noah(代表:清瀧雄二)は、九州地方のモータースポーツを盛り上げるべく、クラウドファンディングが活用され「九州モータースポーツ推進プロジェクト」が発足された。



「九州に元気を!九州のモータースポーツにもっとワクワクを!」を合言葉に、九州(福岡)に拠点を置きながら、スーパー耐久にフル参戦しているレーシングチームだ。激戦区になりつつあるTCRクラスにおいて最も注目したいチームの一つだ。




◆速いマシンは「美しい」もの。

莫大な費用がかかるモータースポーツは、スポンサーの支援無しにはレースを戦えない。チームを応援してくれる出資企業を募り、その対価として企業のロゴなどをボディーに掲載する。
F1の開幕直前に発表される各チームのニューマシン。その年どこのチームが強いのかある程度推測できるものだ。その理由はズバリ、速いマシンは「美しい」から。



75号車もしかり、エアロで武装された厳ついアウディRS 3 LMSのボディを、より引き立てるグラフィックデザインを纏っている。


◆「TRG(ティ・アール・ジィ)」? カスタムコーチビルダー??

ド迫力のエアロを纏ったアウディRS 3 LMS。細部に目をやると、戦闘的なワイドフェンダーに「TRGカスタムコーチビルダー」のロゴ。さらにその下には「カーラッピング&デサイン」とある。



実はこの「TRG(ティ・アール・ジィ)」こそが、このアウディのデザインを担当した会社なのだ。

多種多様な企業ロゴをボディの上で統一感を持たせられるか、スポンサーや観客だけでなく、ライバルにも威圧感を与えるようなデザインが求められるという。




われわれ編集部は、アウディRS3 LMSのグラフィックを担当した有限会社ティ・アール・ジィのデザイナーA氏に話を伺う機会を得た。そのデザインに込められた想いについて語ってもらった。




編集部: このようなデザインは、どのようにして生み出されるのですか?


A氏:まずは、レースに参戦するクルマのボディ形状を理解するため、写真やミニカーをひたすら見てレーシングカーのカタチを徹底的に研究します。例えばミニカーがある場合は蛍光灯などで光を当てながら、念入りに理解を深めていきますね。




編集部: いきなりデザインが始まるわけでは無いんですね。


A氏:実際にデザインの作業をしていくのはそれからですね。例えば、曲面にロゴがあると歪んで見えてしまいますよね。実はレース車両って、大きなスペースがあるように見えても実際は見栄えがいいスペースなんてそう多くはないんですよ。




編集部: 活かせるスペースが無いなんて、それは意外ですね。


A氏:それから、どの場所にどんな色をどんなバランスで入れるかを考えて、いろいろ試行錯誤しながらデザインを絞り込むわけです。実車を前にすると、デザイン案なんて机上の空論みたいなもの。決してPCだけでデザインは完成しないんですよ。




編集部: 実車をよく見ると、クルマ全体が1枚のラッピングフィルムで覆われているわけではないんですね。


A氏:そうですね。面積の大きい部分などはラッピングフィルムで処理しますが、ラインなどは別でシートを貼っていきます。適材適所で対応していますね。




編集部: なるほど。うまく使い分けて貼っていくのですね。


A氏:実はラッピングして終わりではなく、ここからデザインの調整が続くんですよ。PCでデザインした画像を出力して、実際のクルマにラッピングしてみると、事前に頭でイメージしていたものと印象が違う場合があるんです。そういう時は、再度デザインの修正と貼り直しを繰り返したりもしますね。




編集部: デザインを考える時、特に配慮している点などはありますか?


A氏:そうですね。レーシングカーという特性上、テレビ中継やプロカメラマン、またレースを観戦するギャラリーなんかを意識して、いかにマシンを遠くからでも認識させられるか、カッコよく撮ってもらえるかなどマシンの配色には特に気を使いますね。




編集部: 実は左右非対称のデザインで凝ってますよね。インスタ映えしそう(笑)。



A氏:応援してくださる方々やメディアの方に、カッコいい写真をたくさん撮ってもらって拡散してもらうのは、とっても大事な事ですね。






レース車両をPCでデザインして、シートに出力したものをラッピングする。レーシングカーにグラフィックデザインを施す作業とは、筆者が勝手にそう思い込んでいた部分もあったが、実際に「カッコいいを演出する作業」の裏側を覗くと、実は大胆なデザインが緻密に計算されていたことや、人の手による細かな作業によって生み出されていたことにとても驚いた。




九州を誇るいろいろな匠たちに支えられながら、九州のモータースポーツを、そして九州自体を盛り上げている「Audi Team DreamDrive Noah」。全てのクルマ好きたちへ、サーキットとの接点を増やしモータースポーツを身近なものにしていく彼らのプロジェクトから目が離せない。


◆レーシングカーから霊柩車まで? TRG(ティ・アール・ジィ)とは?

有限会社TRG(藤野利浩社長)は、福岡市内でも最大規模を誇る自動車グループ朝日自動車の子会社。「洋型霊柩車のパイオニア」として、2001年11月に設立された同社は、福岡市で展開していたショップの霊柩車・福祉車両のデザイン営業部門として、トヨタのクラウンや日産プレジデント・フーガのほか、メルセデスベンツをベース車とした洋型霊柩車の生産や販売などを行ってきた。



レーシングカーのデザインの他にも、霊柩車のデザイン設計と生産、販売からメンテナンスまで提供している。同社が誇るデザインセンスやラッピング技術は、当然のことながら霊柩車にも生かされており、唯一無二の車両を生み出している。




◆モンスターマシン「アウディRS 3 LMS」とは?

アウディRS 3 LMSは、アウディスポーツが開発を手がけたモデル。その名の通りアウディRS3セダンをベースとしたモンスターマシンだ。



全長4258mm、全幅1950mm、全高1340mmという空力を重視したワイド&ローなボディ。「TCRシリーズ」のレギュレーションに準拠し、最高出力330馬力、最大トルク410Nmを誇る4気筒2.0リッターTFSIエンジンに、機械式ディファレンシャルギアと6速シーケンシャルギアボックスが搭載される。車両重量は1160kgまで軽量化され、0-100km/h加速はわずか4.5秒!そのスペックも恐ろしく凄まじい。
《カーケアプラス編集部》

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